窒素イオン(N+)が持つエネルギーで製品を加熱し、同時に窒化を行う表面処理法です。
定圧の窒素ガス雰囲気中で、炉体を陽極・製品を陰極としてグロー放電を発生させ、酸化を防ぎながら硬化も施します。 精密部品の熱処理に適しています。
- 同時に窒化処理するため後加工不要
- ほかの熱処理より低温のため、歪みが少ない
- 用途や条件に応じて窒化温度・窒化層のコントロールが可能
- 耐食性が向上
- 様々な金属・合金への窒化処理が可能
- 全体をムラなく窒化でき、部分窒化も容易
- ガス窒化方式に比べ処理時間が半分以下
装置・機器 | 部品名 |
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エンジン | タペットバルブ、クランクシャフト、カムシャフト、ディーゼル用ノズル、サイドハウジング |
伝導装置 | インターナルギア、ウォーム、シフトフォーク、ブレーキディスク、スプロケットホイール |
工作機械 | ドライブシャフト、スプラインシャフト、ネジシャフト、ギヤー、ピニオン |
鍛圧機 | 熱間・冷間鍛造用金型、ロール、スピントル |
油圧機 | スリーブ、シリンダー、ピストンロッド |
プラスチック成形機 | 押し出しウォーム、シリンダー、スクリュー、プラ金型 |
精密機器 | レジスター部品、マイクロメータネジスリーブ、VTR部品 |
ダイキャストマシン | ダイス、ロッド、シリンダー |
工具 | ポンチ、ダイ、ホブ、エンドミル、カッター |
窒化することにより、表面の硬化が同時に施されます。
また、回転曲げ疲労試験においても、処理の有無によって疲労を大きく軽減できる ことが分かっています。
イオン窒化装置 | N-1 | 400φ×400mm、400Kg | 日本電子工業 |
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イオン窒化装置 | N-2 | 600φ×2,000mm、800Kg | 日本電子工業 |