八田工業の主力事業である熱処理は、金属製品を作る上で欠かせない大切な工程です。お客様にとっても、その先で製品を利用される全ての方々や社会にとっても、役立つものにするためには、熱処理サービスには高品質を求められます。
さらにスピード感を求められるビジネスの世界において、短納期も外すことはできないでしょう。
とはいえ、「高品質で短納期」は、今や当たり前でもあります。
では何か、八田工業だからこそできることはないだろうか?
そこで至ったひとつの結論が、「サービス表」です。
毎月更新されるサービス表では、八田工業が「何ができるのか」「いつできるのか」という重要な情報が一目瞭然になっています。
今まではお問い合わせいただかなければお答えできなかった工程を、少しでもスマートに、分かりやすくしたいと思い、形にしました。参考にしたのは、クリーニング店や写真店です。これらの店舗は仕上がりの日がとても分かりやすい仕組みをとっており、それをサービス表作成に取り入れました。
サービス表は毎月、当ホームページ上で最新のものを掲載いたしておりますので、ご依頼される際の参考までにご覧ください。
鉄は、文明の進歩を語る上で欠かせない素材です。飛行機や船舶、自動車などの乗り物から、包丁やはさみなど道具にいたるまで、現在でもあらゆる場面で用いられている点からもお分かりいただけるでしょう。鉄なくして、現在の文明は成立しないと言っても過言ではありません。
鉄に限りませんが、金属は熱処理(焼入れ)をすることで強靭さを増し、あらゆる用途に使える「材料」となります。熱処理の温度や時間などは、それぞれの用途に応じて細かく異なっており、とても奥の深い世界です。だからこそ、高い技術力が求められます。
八田工業では、これまで培ってきた熱処理の技術を活かすことで、鉄が持つ無限の可能性に挑戦し続けてまいりました。鉄が持つ性能をもっと引き出すことで、「今までにない新しいもの」「人や社会に役立つもの」を生み出していけるように研鑽に努めてまいります。
熱処理や機械加工などは、技術の世界です。高い技術力を活かした仕事ができてこそ、良いものが生まれます。これは一朝一夕でできるものではなく、長年の技術の積み重ねであることは言うまでもありません。しかし、これをお客様や社会に対して伝えていくことは決して容易ではありません。
いくら「良い仕事をします」と声高に言ったところで、それを証明する方法はありません。製品の仕上がりや現場を見ていただけば一目瞭然なのですが、全ての方にそれができないのも現実です。
そこで八田工業は、技術力や実績などを客観評価によって知っていただく取り組みに力を入れております。国際基準であるISO9001、ISO14001の認証取得をはじめ、社員の高い技術力を証明するために国家資格である技能士資格取得も積極的に取り組んでおります。
また、ものづくりの町である堺には、「堺技衆」というブランドを商工会議所が付与する制度があり、当社はこの「堺技衆」にも高い技術力や企業としての実績が認められ、0071の認証番号を取得しております。
八田工業のサービスラインナップの中で技術力を示す一例に、「イオン窒化処理」が挙げられます。
イオン窒化処理とは、低温域の窒素イオンによって金属の表面を硬化する処理法です。
歪みの少なさや短時間の工程終了により後加工の手間が省ける、耐摩耗性・耐蝕性の
向上などメリットが多い一方、本格的な担い手が少ないという現状もあります。
その理由は、市場規模が大きくない上に小ロット依頼がほとんどのため、大量生産のように利益を出しにくいためです。そこで単品ものの対応力でトップを目指す八田工業では、こうしたきめ細かいサービスにこそ強みを発揮できると考えて取り組んだ結果、多くのお客様からご依頼をお受けするようになりました。
「関西でイオン窒化処理を頼めるのは八田だけ」というお客様の声は、この上ない励みとなっております。もちろんイオン窒化処理に限らず、お客様のご要望を一つでも叶えることができるように、これからもきめ細かいサービスをご提供してまいります。
金属加工をする上で欠かすことのできない熱処理加工のご要望は、平日の昼間だけに発生するとは限りません。夜間や休日でも稼動している工場もある中、いつでも熱処理を受け付けるという態勢が必要なのではないか?
そこで八田工業では、熱処理を行う多くの会社がコスト削減のために休日を増やす中、あえて24時間365日いつでもご依頼を受けることのできる仕組みを確立いたしました。製造業における“コンビニエンスストア”という存在を目指したのです。
いつでも開けているというサービスは、やがて多くのお客様から便利だと感じていただけるようになり、
現在では大きな安心感につながっているとお客様からご好評いただいております。
「こんな時間帯だから」「今日はどうせ休みだろう」。
そんなニーズをお持ちのお客様こそ、いつでもお気軽にお問い合わせください。
熱処理加工のコンビニを目指している八田工業では、同じく
「プロショップであること」も大切にしております。
熱処理加工に限らず製造業では、一昔前まで大ロット依頼が主流でした。しかし、最近は、多品種小ロット依頼が主流となってまいりました。大ロット生産は海外に生産拠点が移りつつありますが、きめ細やかな対応が必要とされる多品種小ロット依頼に関しては、地理的にも時間的にも、そして技術的にも日本国内でないと対応は難しいでしょう。
八田工業においては、これからのニーズを見据えて多品種小 ロットの熱処理(いわゆる「単品もの」)にもしっかりと対応できる態勢を確立しております。24時間いつでも多品種小ロット依頼に対応できる「プロショップ」として、ぜひ八田工業にご依頼ください。
「そこにあるから使ってもらえる」―これも、八田工業がとても大切にしている考えです。八田工業のある堺は古くからものづくりの町として栄え、現在でも堺市内の企業は25%が製造業です。
それだけ多くの企業がある中で、八田工業を選んでいただくために大切にしているのが、“地域密着”という精神です。
地域に愛されなければ、企業は成長しません。だからこそ八田工業では、堺や南大阪地域の産業界にしっかりと密着し、便利だから使いやすいと思っていただけるような仕事に取り組んでまいりました。
24時間営業もその一つです。当社の一週間の動きを見たところ、金曜日に多くのご依頼が集中し、ひとつのピークになるという傾向があります。これはお客様が「週末に熱処理を頼んでおこう」というニーズの表れでしょう。「週末に頼んでおけば週明けに出来上がっている」という安心感がひとつのサービスとして成立している証拠です。
これからも、24時間営業や多品種小ロット対応を通じて、「地域密着の企業」とご信頼いただけるように、サービス向上に努めてまいります。
お客様とのコミュニケーションは、八田工業の大きな財産です。現場でのちょっとしたコミュニケーションから新しいニーズが生まれ、新しい製品やサービスのご提供につながることがあるからです。
八田工業では、熱処理や加工が完了した製品を、当社の営業スタッフが直接お客様先にお届けします。確かに宅配便などでお届けすることは簡単です。コスト的にも時間的にも、そちらの方が得策かも知れません。それでもなお、当社が直接お届けすることにこだわる理由は、受け渡しの際のコミュニケーションも大切にしたいからです。
荷物を届けるだけなら運送業者にお任せしてもいいのですが、お届けの際にお客様がお気軽にご相談できるように直接お伺いしたいのです。その際、お客様のニーズを掘り起こすことができれば、当社からもご提案をすることができるからです。そこから画期的なアイディアが生まれることもあるため、非常に大切なフローともいえます。
ものづくりの現場では、日々新しい材料や技術が生まれ続けていま す。これらは、現場に関わる多くの人々が未来を創りだそうと努力をした成果です。もちろん、八田工業も製造業の重要な工程を担う一員として、未来創りに努めてまいりました。
材料、熱処理、加工、情報、商品、技術…どの要素にしても「これまでと同じ」で良いではなく、常に新しい可能性を追求し続けなければなりません。
お客様とのコミュニケーションの中で、「こんなものがあったら」というお話があれば、それを形にしてみるのも私たちの大切な仕事なのです。
高級な材料には高い性能があるのは当たり前です。それをいかに他の材料で同等の性能を生み出すかということこそ、 八田工業の腕の見せ所です。日々の仕事の中からお客様と一緒に未来を楽しく創っていけるように、これからも挑戦し続けてまいります。